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【2008年4月23日刊行】レズビアンはどのように排除されてきたのか──
分断をこえてつながるために、今、読みなおすストーリー。
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飯野由里子(東大先端研・バリアフリー分野特任教員)【著】
レズビアンである〈わたしたち〉のストーリー

四六判上製 208頁 ISBN 978-4-903690-21-6 2310円
(書評情報:『週刊読書人』2008年6月6日号[評者:砂川秀樹さん]/『ふぇみん』2008年6月15日号/『インパクション』2008年164号[評者:菊池夏野さん]/『図書新聞』2008年8月30日[評者:清水晶子さん])
帯付き書影拡大
ジェンダーとセクシュアリティが互いに関連し合いながら構築される中で、レズビアンはどのように排除されていくのか。レズビアンである〈彼女たちのストーリー〉において示唆されていた問題意識を、女性学・ジェンダー研究、あるいはセクシュアリティ研究やクィア理論において現在取り組まれている課題と接続し、「時代遅れ」なものとして見過ごされてきた〈彼女たちのストーリー〉の新たな「読み」を提示する。

【目次】

序 章 レズビアンである〈わたしたち〉のストーリー
 第1節 「マスター・ナラティブ」に抵抗する
 第2節 〈わたしたち〉のストーリーが抱える問題
 第3節 本書の構成


第1章 〈わたし〉/〈わたしたち〉を語ることの政治性
 第1節 「レズビアンとゲイの運動」の展開
 第2節 カミングアウト──「解放」から「抵抗」へ
 第3節 創造され、形成される〈わたし〉/〈わたしたち〉


第2章 沈黙を破って──日本のレズビアン・フェミニストによるストーリー
 はじめに―なぜ、レズビアン・フェミニストのストーリーを取り上げるのか?
 第1節 レズビアン・フェミニズムの登場
 (1)アメリカ合衆国のレズビアン・フェミニズム
 (2)ウーマン・リブ運動からレズビアン運動へ
 第2節 前ストーリーとしての怒り
 第3節 回復のストーリー
 第4節 回復のストーリーを越えて


第3章 問いなおされる「日本のレズビアン」
 はじめに―ある在日韓国人レズビアンの怒りから
 第1節 在日コリアンのアイデンティティと位置
 (1)「在日」というアイデンティティ
 (2)なぜ、朴さんのストーリーを出発点とするのか?
 第2節 アジア系レズビアンという〈わたしたち〉
 (1)アジア系レズビアンネットワークの誕生
 (2)〈わたしたち〉の間の差異
 第3節 「在日」の存在の「無視」
 第4節 繰り返された「無視」


第4章 「エイズ予防法」案に反対したレズビアンたち
 はじめに―HIV・エイズとはどのような問題なのか?
 第1節 「エイズ予防法」案──反対運動の展開
 第2節 「同性愛者」でもあり、女でもある〈わたしたち〉として
 第3節 性の問題として──「女の主体的な性」をめぐって
 第4節 たとえそれが不完全な性/生であったとしても


終 章 〈わたしたち〉のストーリーを読みなおす
 第1節 さまざまな〈わたしたち〉のストーリー
 第2節 〈わたしたち〉のストーリーの新たな「読み」に向けて

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