
はじめに
     1  「自立生活」について
     2  調査の経緯と概要
     3  構成
増補・改訂について
第3版刊行にあたって  
第1章 〈私〉へ──三〇年について  安積純子
     幾度も手術をする(1956)
     施設で暮らす(1967) 
     帰還・障害者運動に出会う(1970) 
     家を出る(1978) 
     バークレーに行く(1983) 
     国立市に移る(1985) 
     ピアカウンセラーを開業、等……(1986) 
第2章 「出て暮らす」生活  立岩真也 
     1  どのように暮らしているのか 
     2  「欧米」の、特に合衆国の自立生活運動 
第3章 制度としての愛情──脱家族とは  岡原正幸
     1  福祉と「家族」 
     2  ある悲劇から 
     3  愛の過剰・親の心性
     4  愛情の規範性と家族の囲い込み 
     5  小括・脱家族の意味すること 
     [文庫版追記]
第4章 施設の外で生きる──福祉の空間からの脱出  尾中文哉
     1  問題 
     2  「虐待」と「待遇の悪さ」 
     3  「管理」と「隔離」 
     4  「管理」・「隔離」のうみだすもの 
     5  「管理」・「隔離」を批判する論理 
     6  福祉的配慮によって全生活をとりかこむもの 
     7  「施設の改善」について 
     8  施設を出た「後」の問題 
     9  小括 
     [文庫版追記]
第5章 コンフリクトへの自由──介助関係の模索  岡原正幸
     1  自立と人間関係
     2  障害者と介助者──行き違いや不満 
     3  障害者と介助者──行き違いや不満の打開策 
     4  世間のまなざし 
     5  「介助」ということ 
     6  コンフリクトへの自由 
     7  小括 
     [文庫版追記]
第6章 自立の技法  岡原正幸・立岩真也 
     1  生活様式を伝える試み 
     2  不確実な未来に賭ける 
     3  与えられた場への挑戦
     4  障害を「肯定する」
     5  内側で終わらせない 
第7章 はやく・ゆっくり──自立生活運動の生成と展開  立岩真也
     1  政策と運動──六〇年代までの
     2  転換1:青い芝 
     3  転換2:施設から
     4  他者という存在 
     5  生成 
     6  政策の「転換」 
     7  現況→境界線上へ 
第8章 私が決め、社会が支える、のを当事者が支える──介助システム論  立岩真也
     1  この社会の編成 
     2  自己責任/社会的義務 
     3  家族
     4  自発的な行為
     5  有償ということ 
     6  諸制度
     7  結論
第9章 自立生活センターの挑戦  立岩真也
     1  当事者による「サービス」の提供
     2  位置
     3  全国自立生活センター協議会と加盟団体
     4  活動
     5  CILに対する助成
     6  今後
第10章 多様で複雑でもあるが基本は単純であること  立岩真也
     1  その後書かれたもの知ったこと
     2  むろん身体障害に限ったことでないこと
     3  様々な暮らし
     4  批判してきた側が同じことを言うこと
     5  政策:所得/労働
     6  政策:社会サービス
     7  市民の常識を相手にせねばならない、が
     8  分権はよい、と決まってなどいない
     9  資格はとくに必要な時以外いらない
     10  明るくなれない、としても
     11  記録し・考えること
第11章 共助・対・障害者──前世紀末からの約十五年 立岩真也
     1  復習:三つの制度を拡大させてきた
     2  情報が制度を拡大させた
     3  介護保険前 一九九〇年代後半
     4  介護保険の利用者にはならなった 二〇〇〇年四月
     5  事業者にはなっておくことにした
     6  「上限問題」 二〇〇三年一月
     7  支援費制度 二〇〇三年四月
     8  介護保険との統合案 二〇〇三年九月
     9  障害者自立支援法 二〇〇六年四月
     10  「政権交代」後 二〇〇九年九月〜
     11  疲れてしまった、のであるが
おわりに
文献リスト
解説  大野更紗