序 生存学は動いている
立岩真也 中間報告報告他
松原洋子 院生たちが創る生存学
特集1 労働、その思想地図と行動地図
座談会 生産/労働/分配/差別について
天田城介+小林勇人・齊藤拓・橋口昌治・村上潔・山本崇記 附:文献案内
橋口昌治 「若者の労働運動」の歴史的位置づけ
村上 潔 「主婦性」は切り捨てられない──女性の労働と生活の桎梏にあえて向き合う
山本崇記 同和行政が提起する差別是正の政策的条件──差別と貧困を射程にした社会政策に関する予備的考察
特集2 QOLの諸相──生存の質と量
堀田義太郎 単なる生に価値はあるのか──終末期医療とQOL
櫻井浩子 新生児医療におけるQOLと「子どもの最善の利益」
椊村 要 「エンハンスメント」言説における「障害者」の生の位置──レオン・カスの論を中心に
サトウタツヤ QOL、再考(死より悪いQOL値を補助線として)
特集3 市民社会が知らない別の生きざま
永田貴聖 フィリピンと日本の間でトランスナショナルになるフィリピン人の生き方
冨田敬大 家畜とともに生きる──現代モンゴルの地方社会における牧畜経営
石田智恵 「日系人」という生き方、日系人の生き方
新山智基 顧みられない熱帯病・ブルーリ潰瘊問題における医療NGOの展開──市民社会論を手掛かりに
鄭喜慶 韓国重度障害者によるパラダイムの変換──2000年代以後の自立生活運動と移動権連帯運動を中心に
川口有美子 患者会の国際的展開──ALSにグローバル・スタンダードは必要なのか?
文献紹介
石田智恵 「日系人」という法的地位
梁 陽日 在日とは何か?──内外の境界のはざまで生きることの意味と希望を考える
公募論文
有吉玲子 宮崎県透析拒否事件の再考──いまなお終わらずに
有馬 斉 中立な国家と死ぬ権利
櫻井悟史 誰が死刑を担ってきたのか?──死刑執行人の歴史社会学的考察
川田 薫 在日アフリカ人コミュニティへのHIV/AIDS予防啓発活動の取り組み──市民社会団体によるナイジェリア人同郷団体との協働の道のり
篠木 涼 注意のマネジメント──ミュンスターバーグ、産業心理学、映画理論
国際研究調査報告
小林勇人 ワークフェアを巡る国際研究調査──アメリカ×キューバ×カナダ
永田貴聖 一五分で到着するフィールドは世界に通ずる
冨田敬大 国際会議のススメ──2009年のCIEPO国際会議に参加した経験をもとに
石田智恵 南米でニッケイたちの現在を垣間見る
新山智基 顧みられない熱帯病・ブルーリ潰瘊問題調査を通じて
岡田和男 スリランカ紛争終結と今後の課題
川端美季 初冬のシドニーで──豪州日本研究学会参加記録・Public Bath探訪
佐藤 量 椊民地経験と戦後社会について
執筆者略歴
表紙の怪獣の作家──石井雄一さん