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【2009年刊行予定】「自立生活」は「強い障害者」のものだけではない!
実際に営まれている「自立生活」の多様性を示すことで、「自分にはできない」というあきらめの壁を取り払う書
cover006
田中恵美子【著】
障害者の「自立生活」と生活の資源




A5判並製 360頁(予定) 3000円(予価)
重度の身体障害者が地域でヘルパーやボランティアの手を借りながら、一人または生殖家族と暮らしていること、そのような暮らしが可能であることを知っている人たちはどれくらいいるのだろう。
「自立生活」を「強い障害者のもの」であり、自分、あるいは自分の周りにいる障害者とは関係がない生活だと思い込んでしまっている人たち、自分にはできやしない、あるいは自分の周りの障害者にはできやしないとあきらめてしまう人たち。様々な工夫ややりくり、苦労も含めた今の「自立生活」の多様性を示すことによって、そのあきらめの壁を取り払う。



【目次】


序章
1 問題意識――なぜ障害者の「自立生活」を語るのか
2 本書の構成

第一章 障害のある生活と「生活の場」
 1 障害者の「自立生活」の意味
  (1)障害の「自立生活」の定義
  (2)「生活の場」による定義の積極的な意味
 2 『生の技法』のインパクトと残された課題
  (1)「自立生活」に関する研究の始まり
  (2)『生の技法』のインパクト
  (3)残された課題1――生活全体を捉える視点の不在
  (4)残された課題2――「自立生活」・「自立生活」者のイメージの固定化
 3 障害の意味――インペアメントとディスアビリティ
  (1)障害のモデル
  (2)本書における障害の位

第二章 「自立生活」を捉える視点と方法
 1 生活研究に見られる生活を捉える視点と方法
  (1)生活構造論の生活を捉える視点と方法
   @『国民生活の構造』にみる生活の構造的把握/A生活構造論の視点と方法
  (2)ライフヒストリー研究による生活を捉える視点と方法
   @ライフヒストリー研究の視点 Aライフヒストリー研究と生活構造論の類似点 Bライフヒストリー研究と生活構造論の相違点
  (3)サンドラ・ウォルマンによる研究――生活の資源とプロセス
   @『家庭の三つの資源』――サンドラ・ウォルマンの研究と生活構造論・ライフヒストリー研究の接点 A生活の資源を用いた生活の把握
 2 「自立生活」を捉えるための分析枠組み
  (1)「自立生活」の捉え方
   @外的規定要因、内的規定要因 A生活の三つのプロセス――日常生活のプロセスと生活構造化・再構造化のプロセス
  (2)生活の資源
   @構造的資源 A情報 B時間 Cアイデンティティ
  (3)資源の管理者とその役割

第三章 事例調査と分析方法
 1 事例調査方法と対象者の選定
  (1)事例調査の期間と調査対象者の選定
  (2)事例調査の方法と調査の「道具」
  (3)調査結果の抽出方法
 2 調査結果の記述方法
  (1)調査対象者の配置
  (2)事例の配置と記述方法

第四章 障害者の生活における構造的資源に関する社会制度
 1 障害者を対象とした住宅政策
 2 障害者に対する所得保障制度
 3 介助労働力を保障する制度

第五章 六〇代男性 脳性マヒ者
 1 渡辺淳さん
  (1)「自立生活」前→「自立生活」構造化のプロセス
   @「自立生活」前 A「自立生活」構造化のプロセス
  (2)日常生活のプロセス
   @構造的資源の編成 住宅の編成/お金の編成/介助労働力の編成 A社会活動 B時間 C人々
  (3)生活変動
  (4)将来
 年表
 2 吉本一夫さん
  (1)「自立生活」前→「自立生活」構造化のプロセス
   @「自立生活」前 A「自立生活」構造化のプロセス
  (2)日常生活のプロセス
   @構造的資源の編成 住宅の編成/お金の編成/介助労働力の編成 A社会活動 B時間 C人々
  (3)生活変動
  (4)将来
  年表
 3 小括

第六章 五〇代 夫婦と女性
 1 笹塚良夫・京子夫妻
  (1)「自立生活」前→「自立生活」構造化のプロセス
   @「自立生活」前 A「自立生活」構造化のプロセス
  (2)日常生活のプロセス
   @構造的資源の編成 住宅の編成/お金の編成/介助労働力の編成 A社会活動 B時間 C人々
  (3)生活変動
  (4)将来
  年表
 2 中村弥生さん
  (1)「自立生活」前→「自立生活」構造化のプロセス
   @「自立生活」前 A「自立生活」構造化のプロセス
 (2)「日常生活のプロセス」
   @構造的資源の編成 住宅の編成/お金の編成/介助労働力の編成 A社会活動 B時間 C人々
  (3)生活変動
  (4)将来
  年表
 3 小括

第七章 三〇代女性 先天性障害者
 1 藤村葵さん
  (1)「自立生活」前→「自立生活」構造化のプロセス
   @「自立生活」前 A「自立生活」構造化のプロセス
  (2)日常生活のプロセス
   @構造的資源の編成 住宅の編成/お金の編成/介助労働力の編成 A社会活動 B時間 C人々
  (3)生活変動
  (4)将来
  年表

 2 南 里香さん
  (1)「自立生活」前→「自立生活」構造化のプロセス
   @「自立生活」前 A「自立生活」構造化のプロセス
  (2)日常生活のプロセス
   @構造的資源の編成 住宅の編成/お金の編成/介助労働力の編成 A社会活動 B時間 C人々
   (3)生活変動
 (4)将来
  年表
 3 小括

第八章 三〇代男性 頸髄損傷者
 1 有村健さん
  (1)「自立生活」前→「自立生活」構造化のプロセス
   @「自立生活」前 A「自立生活」構造化のプロセス
  (2)日常生活のプロセス
   @構造的資源の編成 住宅の編成/お金の編成/介助労働力の編成 A社会活動 B時間 C人々
  (3)生活変動
  (4)将来
  年表
 2 佐藤耕一さん
  (1)「自立生活」前→「自立生活」構造化のプロセス
   @「自立生活」前 A「自立生活」構造化のプロセス
  (2)日常生活のプロセス
   @構造的資源の編成 住宅の編成/お金の編成/介助労働力の編成 A社会活動 B時間 C人々
  (3)生活変動
  (4)将来
  年表
 3 桜庭雄二さん
  (1)「自立生活」前→「自立生活」構造化のプロセス
   @「自立生活」前 A「自立生活」構造化のプロセス
  (2)日常生活のプロセス
   @構造的資源の編成 住宅の編成/お金の編成/介助労働力の編成 A社会活動 B時間 C人々
  (3)生活変動
  (4)将来
  年表
 4 小括

終章 多様な「自立生活」の可能性を広げるために
 1 生活のプロセスにみる「自立生活」の多様性
  (1)「自立生活」前
   @構造的資源 A編成資源と生活の場
  (2)「自立生活」構造化のプロセス
   @「自立生活」を達成するまでの期間とそれを規定した要素 A資源の管理者役割の共同・代行
  (3)日常生活のプロセス
   @構造的資源 住宅の編成/お金の編成/介助労働力の編成 A編成資源 時間と規定要因/障害者アイデンティティと「障害」(インペアメント、ディスアビリティ)/情報と障害者団体 C資源の管理者役割と家族
  (4)生活変動
   @生活変動の種類 A生活変動による生活の資源の編成に対する影響 B資源の管理者役割とその変化
 2 「自立生活」が多様に存在する理由
  (1)社会制度や社会状況の変化と選択肢の増大
  (2)生活戦略とは――最適な選択・よりよい選択
  (3)生活戦略の背景にあるもの――生活変動による影響の違い
 3 「自立生活」とは何か
  (1)ライフサイクルにおけるひとつのステージ
  (2)多様な人々との関係で成立し、継続するもの
  (3)多様で個別的なもの
 3 政策的インプリケーションとして
  (1)生活の個別性を重視したアセスメント方法について
  (2)ケアマネジメントから生活全体のマネジメントへ
  (3)「脱施設化」の検討
 5 残された課題
  (1)継続調査
  (2)「自立生活」を選択しなかった人、継続しなかった人への調査

その後――障害者自立支援法の施行と調査対象者たちの生活
 1 はじめに
 2 自立支援法の施行
  (1)自立支援法の内容
  (2)各種調査で明らかになった影響と対応 
 3 対象者たちのその後の生活
  (1)生活の変化
  (2)お金
  (3)介助労働
  (4)社会活動
  (5)時間
  (6)人々
  (7)将来
 4 生活の資源の編成に対する自立支援法の影響
  (1)利用者負担
  (2)アセスメント
  (3)ケアマネジメント機能と管理者役割
 5 終わりに

あとがき
文献