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なぜ、これほどまでに津波の影響を受けながら、人は海にとどまり帰ろうとするのか!!

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東北学院大学震災の記録プロジェクト  金菱清(ゼミナール)【編】
千年災禍の海辺学
なぜそれでも人は海で暮らすのか



A5判並製  264頁  2500円(税別)  ISBN   978-4-86500-007-8 
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なぜ、これほどまでに津波の影響を受けながら、人は海にとどまり帰ろうとするのか!!
2年の歳月を経て、悲しみが深まる人びとがいる一方、時間とともにそれぞれの生活の中に災禍は組み入れられてくる。三陸沿岸を、地理的辺境としてではなく、危機に晒された生を生き抜く智慧が集積した文化的中心として捉え、強圧的な行政政策への対抗論理としての実践性と、災害リスクに対する脆弱性の吸収と回復力の保持を明らかにする。
 


【目次】

はじめに──反・寺田寅彦学  金菱清

一部:海辺の歴史文化を守る──コミュニティ論

          第1章  獅子と暮らす浜──民俗芸能と地域コミュニティの再構築(女川町竹浦)  安田寿典
          第2章  「災害危険地帯」で花を植え続ける意味──“元”茶の間での閖上のまちを再現する(名取市閖上)  伊東康幸
          第3章  命を守る防潮堤を“拒否する”人々──地域社会の紐帯を守るために(気仙沼市魚町)  佐々木広清
          第4章  早期の復興を支えた“沖き出し”──海のアジール論(気仙沼市唐桑)  今野 雄太郎
          第5章  おまかない(おすそわけ)のできる浜へ──村落経営としての生活技法(仙台市荒浜)  伊藤智裕

二部:海辺を取り戻す作法──復興論

          第1章  唯一「水産業復興特区」に賛成する論理──平等性の原則(石巻市桃浦)  庄司貴俊
          第2章  町の存続と漁業を成り立たせる“信頼”──漁業のモラル・エコノミー論(石巻市雄勝)  中坪廉
          第3章  「遊び」としてのカツオ節再建──水産加工のマイナー・サブシステンス論(気仙沼市鹿折)  相澤卓郎
          第4章  複合経営によって再生される浜の秩序──未来の発言力(松島町名籠)  中川恵
          第5章  浜を守ることと品質向上の両立──高齢化しない生産組合(東松島市浜市・野蒜)  菅野航

三部:海辺をともに切り開く──協業化論

          第1章  四半世紀におよぶ協業と原発問題──ホッキの共同資源管理と反漁師像(山元町磯浜)  橋元裕香
          第2章  ウラとオモテのライバル論──海苔技術の革新と疲弊(七ヶ浜町表浜・浦浜)  佐藤征司
            第3章  96人の協業化の試み──社会的ジレンマにメスをいれる取り組み(南三陸町志津川戸倉)  齋藤宇成
          第4章  弱者生活権を保障する──災害の所有(石巻市北上町十三浜)  金菱清

おわりに──金菱清