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「流産防止」か「いのちの選別」か

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利光惠子【著】
受精卵診断と出生前診断
その導入をめぐる争いの現代史



A5判上製  344頁  3000円(税別)  ISBN978-4-86500-003-0 
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「流産防止」か「いのちの選別」か
日本における受精卵診断導入をめぐる論争の経緯を、日本産科婦人科学会と障害者と女性からなる市民団体との論争を中心にたどり、いかなるパワーポリティクスのもとで論争の文脈が変化し、この技術が導入されていったのかを明らかにする。ダウン症判定をはじめ今また様々な論議を呼んでいる出生前診断、その論争点を提示する必読の書。
 


【目次】

はじめに

   第1章  受精卵診断技術の開発と普及の概観 
       第1節 受精卵診断と出生前診断
       第2節  日本における受精卵診断導入の概観 
       第3節  英米における受精卵診断の開発・導入
       第4節  日本と英米における受精卵診断導入の経緯の相違

第2章  受精卵診断をめぐる論争・前史(1970年代〜1990年代前半) 
       第1節  1970年代──「優生」の時代
       第2節  1980年代前半──大衆化する生殖技術と出生前診断
       第3節  1980年代後半──障害者運動と女性運動の共闘
       第4節  1990年代前半──沸騰する議論

第3章 「生命の選別技術」をめぐる論争期(1992年〜1998年)
       第1節  受精卵診断をめぐる争いの経過(1992年〜1998年)
       第2節  何が争われたのか──「優生思想を問うネットワーク」の公開質問状に対する日本産科婦人科学会の回答をめぐって
       第3節  残された問い──「重篤であれば、なぜ、生まれないようにしてよいのか」
       第4節  生殖技術についての障害者と女性たちによる思索

第4章  臨床実施に向けた準備期(1999年〜2004年夏)
       第1節  受精卵診断をめぐる争いの経過(1999年〜2004年夏)
       第2節  医療界内部の分岐──水面下の抗争・準備・着手
       第3節  「日本筋ジストロフィー協会」の役割
       第4節  総合科学技術会議生命倫理専門調査会の中間報告書の波紋
       第5節  受精卵診断はいかにして導入されたのか

第5章  不妊治療への適用拡大期(2004年秋〜2006年冬)
       第1節  受精卵診断をめぐる争いの経過(2004年秋〜2006年冬)
       第2節  「不妊治療としての受精卵診断」という解釈枠組みによる適用拡大
       第3節  「不妊治療としての受精卵診断」容認の背景

第6章  「流産防止のための受精卵診断」の普及期(2006年春〜2010年)
       第1節  受精卵診断をめぐる争いの経過(2006年春〜2010年)
       第2節  転座保因者に対する生殖医療の歴史的経緯からみた受精卵診断
       第3節  「着床前診断に関する見解(会告)」改定をめぐる論争

おわりに
引用文献
年表
資料